中小企業のIT化促進に欠かせない、人材の基礎力アップを!
経営の効率化やIT、DX導入の必要性が中小企業に向けて呼びかけられています。ただし中小企業が社員自ら自社の問題点を見つけ出し、抽出・整理して改善策に結びつけることは、かなりハードルが高い作業です。
もともと持っている経営資源に限界があり、人材難と人手不足に手を焼きながら改善や革新を進めていかなければなりません。掛け声だけでは前に進まないのが現状のようです。
人間の能力は2つあると言われます。一つは「職務能力(仕事をするための能力)」であり、もう一つは「人格能力(人として当たり前のことが,当たり前に実践できる、実行している)」です。
人格能力は職務を遂行する上で、非常に大切な能力であり、人格能力の基礎ができていてはじめて職務能力が積みあがっていきます。
JPBM経営データ活用検討会のリーダーである西野税理士は、長きに亘って中小企業の人材育成に携わってきました。ITツールを使いこなす前提としても、上記の人格能力の大切さを説きます。
また、西野氏は中小企業の人材育成の順番として、(1)「訓練=社会人だからできていると思わない。徹底的に基本を繰り返し体で覚えさせる。」(2)「規律=組織として規律をもって行動できるようにする,させる。」の二つがまずは大事で、これが身につかないと次の(3)「教育」には進めないと言います。
(1)(2)が不十分では、教育は放縦(言いたいほうだい=自分勝手)の状態になると言います。訓練~規律~教育を経てやっと(4)「自由」に行動させられる、そして自由な発想が生まれる。それら発想の積み上げで(5)「創造」が生まれる、とします。この順番は変えることができない原理原則だと説きます。
また、CFの流れと人財育成の流れは基本的に同じという視点で、下記の興味深い対比フローで説明します。人材のスキルアップ(生産性向上)を進めることによって、CFが生み出されるフローに直結していく様子が実感できます。
中小企業のIT化やデジタル化を進める上において重要なことは、人材の基礎力を上げることです。「急がば回れ」を地で行くごとく、人格能力の基礎向上が、自社の経営課題を発見し、会社の底上げが図られ課題解決策が見えてくるのではないでしょうか。
JPBM経営データ活用検討会では、中小企業に必要な人材強化を図りながら、求められる企業の経営の高度化に貢献します。