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No.167 コロナショックを糧にできるか問われる日本の現状/在籍型出向助成金利用1万人超え/ゼロゼロ融資の先には何が

令和4年4月15

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No.167 コロナショックを糧にできるか問われる日本の現状/在籍型出向助成金利用1万人超え/ゼロゼロ融資の先には何が 他をお届けいたします。

コロナショックを糧にできるか、問われる日本の現状

先般、内閣府に掲載された季刊誌「Economic&Social Research」No.36で、「コロナショックから何を学ぶのか」が特集されています。

冒頭の政策分析インタビューで山本勲慶応大学教授が以下のポイントを指摘しています。

〇雇用面では、ショックの負の影響が一様ではなく、今回は女性や非正規雇用に強い影響がみられる。育児中の女性の雇用や、学校が急に休校になったことで女性の就業に影響がでたことは、育児負担がまだまだ女性に偏っていることを物語っている。また非正規雇用やサービス・飲食といった業種でも女性が多いことが浮き彫りになった。

〇新しいテクノロジーの普及や働き方改革によるメガトレンドが、コロナによって促進された。デジタル化によってテレワークができるようになった労働者とできなかった労働者で異質性が表れ、復元力(レジリエンス)の格差が顕在化した。

〇金融面では、支援の過剰さによりゾンビ企業が多く残るのではといった懸念もあるが、今のところ深刻な状況にはなさそうだ。ただ、将来のショックへの企業の備えが手薄になり、モラルハザードが起きるのではといった指摘もある。

〇インバウンド頼りだった観光業界は、これからどういう形で観光立国の立て直しを図るのか問われる。

〇行動変容については、これまでの患者の過剰な受診行動といった日本の医療システムや財政規律の問題点が、コロナ下で更なる問題として露呈した。

〇米国では市場メカニズムが良くも悪しくも機能して、失業率がポンと跳ねたり、労働供給制約が生じてインフレ圧力が働いたり、テキストに書かれている現象が分かり易く現れる。日本は失業よりも休業が増えたり、インフレ圧力が比較的弱かったりして、影響の出方が分かりにくい特性がある。

〇英国などは、「PAYE」といったシステムにより口座情報の連動で給与の流れが把握されている。そのため助成金の申請から支給までが圧倒的に早く、不正が生じにくい。

また別の欄においては、今後回復に向かう世界経済の中で、注視すべきリスクの存在として(1)需給のひっ迫(2)欧米の金融緩和の縮小・利上げの影響(3)中国経済の減速(4)感染長期化と経済活動への下押し、が挙げられています。更にロシアのウクライナ侵攻による、世界的な金融資本市場や商品市場への影響もあり、コロナと併せて今後の新たな懸念材料となっています。

JPBMでは、全国の会員専門家を通じて、中小企業の新たな経営課題に向けた支援を9士業の連携等により個別具体的に対応します。

在籍型出向助成金利用1万人超 予算枠はまだ余裕あり

新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、事業活動の一時的な縮小を余儀なくされた事業主は少なくないでしょう。

解雇を避け、休業させることで雇用を維持する動きは以前からありますが、最近では在籍型出向により労働者の雇用を維持するケースも見られるようになりました。

「在籍型出向」とは、労働者が出向元企業と出向先企業の双方と雇用契約を締結し、一定期間その契約を継続する勤務形態です。

労働者を一時的に削減したい出向元と労働者を獲得したい出向先の思惑が一致すれば、解雇をせずに雇用を維持することが可能になります。さらに異業種での経験をすることで労働者のキャリアアップ効果も期待できます。

厚生労働省ではそのような在籍型出向で雇用維持に取り組む事業主を対象に「産業雇用安定助成金」を給付しています。同省によると、産業雇用安定助成金は大企業のみならず、中小企業での活用も進んでおり、創設から1年で1万人を超える労働者の在籍型出向に対して給付を行っています。

コロナによる経済活動への影響を反映して、出向元はいわゆる人流を支える観光や交通が多く、出向先は物流を支える産業や非対面系の業務が多くなっています。出向を実施した企業(出向元・出向先)や労働者の9割以上が好評価しています。

「仕事内容に親和性のある企業に出向して即戦力として活躍している事例」や「異業種の企業に出向して受入企業の人手不足解消や出向労働者のキャリア形成につながっている事例」など、様々な形で活用されています。

しかし、助成枠でみると2割程度の利用にとどまっており、予算枠に余裕があるようです。助成金申請を見ると、異業種への出向割合が6割を超え、また中小企業から中小企業への出向割合が最多となっています。企業側の活用次第では、有効な手段になり得るでしょう。

JPBMでは、人手不足の解消や業務縮小等による雇用削減への対策として、会員社会保険労務士を通じた「産業雇用安定助成金」の活用支援に対応します。人事労務全般の相談も併せて対応します。お気軽にお問合せください。

ゼロゼロ融資の先には何が?規律が追加支援か

世界経済に大きな打撃を与えたコロナウイルス感染症ですが、大規模な金融支援により、ゼロゼロ融資(コロナ関連融資)の額は、ちょうど1年前の4月末時点で、民間金融機関で35.5兆円、政府系金融機関で20.9兆円に上っています。

ゼロゼロ融資は、元金の返済が猶予される据置期間を1年~2年に設定しているケースが多く、今年から元金の返済を開始する事業者が多くなると言われています。

ただし、まだオミクロン株による感染再拡大の懸念もくすぶり、依然経営環境が厳しく返済に困難をきたす企業もでてくるでしょう。

政府系金融機関のトップインタビューを見ると、融資先の対象の違いから、おのずと見通しに温度差が生じております。

日本政策金融公庫では、2020年4月から21年3月に実施したコロナ融資が、9カ月後の12月で条件変更や追加融資を行った企業は10.6%。その2年前の状況よりも逆に2%ほど抑えられているといいます。

前提として業績が悪化して回復できない企業に公的機関の援助で延命させているといった状況は総じていない、と強調します。

日本政策投資銀行によると、上場クラスの企業は業界によって回復度合いがむしろ広がっていると言います。現状ではコロナ後の脱炭素の取組みやサプライチェーンの組み換えに向けた連携先の摸索等に重点が移ってきているとしています。

報道では、富裕層や訪日観光客狙いの銀座高級ホテルの新規開業が動き出しているといいます。世界的にはすでにコロナウイルス禍の収束を見据えた投資が活発化しているようです。

商工中金は、ゼロゼロ融資の返済は今年中盤から後半に始まってくるとして、100%返済を終える前に追加融資の要望がでてくる、その時民間の金融機関は自社のリスクでやり切れるかが今年後半の注目点になるだろう、としています。

いずれにしても、中小企業等は今後コロナ下における経営努力の差が明確に出てくると言われます。経営効率や生産性の向上への努力、サービスの見直し等将来への投資がどこまで判断できるか。

JPBMでは、コロナウイルス後を見据えた企業の経営基盤の強化とIT導入の支援に、本格的に取り組む予定です。地域企業の経営基盤強化を支援するサービス提供の準備を進めます。

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