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ソコが知りたい(15)『短期前払費用の適用の可否について』

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一般社団法人 日本中小企業経営支援専門家協会(JPBM)では、会員専門家どうしの相互支援体制を構築し、質の高い専門家実務の提供を目指しています。ここでは、会員の疑問に高度な知見を持つ専門家が答えるFAX相談より1例をご紹介いたします。類似の事例に直面したとき、又は予防策としてご参考にしてください。

相談

『短期前払費用の適用の可否について』

決算期4月の不動産賃貸業を営む法人において、4月末引落としの年払生命保険料(当年4月~翌年3月分保険料)240万円があり、短期前払費用として経年継続損金処理していました。
当年4月に、資金異動を失念し残高不足となり、翌月(5月)に振込にて前述の保険料一年分を支払いました。
4月の決算期において、4月分のみ20万円を未払計上し損金処理しております。
諸事情により、決算期を当年4月から10月に変更いたします。

このとき、下記2点について質問いたします。

質問(1)
10月期決算申告において、支払済の当年5月~翌年3月迄の保険料220万円は全額損金処理が可能でしょうか。

質問(2)
次年度(当年11月~翌年10月期)において、翌年4月引落しとなる保険料240万円は全額損金処理可能でしょうか。

回答

法人税基本通達2-2-14の趣旨
1年以内の短期前払費用について、その収益の厳密な期間対応による繰延経理をすることなく、その支払時点で損金算入を認めるというものであり、企業会計原則の重要性の原則に基づく経理処理を税務上も認めるというものであります。

質問(1)10月期に支払った保険料の通達の適用について
保険料を支払った5月から1年以内(翌年3月までの保険料)の提供を受ける役務の対価なので通達の適用はあります。
この場合、当期は決算期変更で半年決算となり、期間と金額が対応しませんが、これを除く規定はありません。
なお、この通達は判例等では「重要性の原則」に準じ、重要性の乏しい費用項目を対象としている主旨から、原価要素、重要な営業経費となるもの及び売上高に対し、支出した前払費用の割合が高い場合は取り扱いの対象から除かれるものとしています。

質問(2)翌期における短期前払費用の通達の適用について
本件は、当期のみ保険料の支払時期が従前と異なっていますが、継続して支払った日の属する事業年度に損金の額に算入しており通達の適用はあります。

※内容はあくまで限定された情報に対する参考見解となります。税務、会計、法務およびその他の専門的なアドバイスを行うものではありません。具体的なアドバイスが必要な場合は、個別に専門家へご相談ください。

※JPBMへの経営相談をご希望の方は、下記フォームよりお問合せください。

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当年4月に、資金異動を失念し残高不足となり、翌月(5月)に振込にて前述の保険料一年分を支払いました。
4月の決算期において、4月分のみ20万円を未払計上し損金処理しております。
諸事情により、決算期を当年4月から10月に変更いたします。

このとき、下記2点について質問いたします。

質問(1)
10月期決算申告において、支払済の当年5月~翌年3月迄の保険料220万円は全額損金処理が可能でしょうか。

質問(2)
次年度(当年11月~翌年10月期)において、翌年4月引落しとなる保険料240万円は全額損金処理可能でしょうか。

回答

法人税基本通達2-2-14の趣旨
1年以内の短期前払費用について、その収益の厳密な期間対応による繰延経理をすることなく、その支払時点で損金算入を認めるというものであり、企業会計原則の重要性の原則に基づく経理処理を税務上も認めるというものであります。

質問(1)10月期に支払った保険料の通達の適用について
保険料を支払った5月から1年以内(翌年3月までの保険料)の提供を受ける役務の対価なので通達の適用はあります。
この場合、当期は決算期変更で半年決算となり、期間と金額が対応しませんが、これを除く規定はありません。
なお、この通達は判例等では「重要性の原則」に準じ、重要性の乏しい費用項目を対象としている主旨から、原価要素、重要な営業経費となるもの及び売上高に対し、支出した前払費用の割合が高い場合は取り扱いの対象から除かれるものとしています。

質問(2)翌期における短期前払費用の通達の適用について
本件は、当期のみ保険料の支払時期が従前と異なっていますが、継続して支払った日の属する事業年度に損金の額に算入しており通達の適用はあります。

※内容はあくまで限定された情報に対する参考見解となります。税務、会計、法務およびその他の専門的なアドバイスを行うものではありません。具体的なアドバイスが必要な場合は、個別に専門家へご相談ください。

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