去る9月12日(水)中央大学駿河台記念館にて「事業承継支援スキルを高める事務所の専門力養成研修(全10講座)」の第1講座目「ケーススタディ・特例事業承継の実践」が開催されました。今年開催された提案力コンテストを題材にして、金賞受賞の中央会計税理士法人(新潟市)チームから、提案の内容発表があり、審査委員長の志田康雄弁護士より、問題の狙い、模範解答をベースにした事例解説が研修されました。オーナーの二人の息子が部門責任者として従事する会社における事業承継と娘への相続を併せて特例税制の活用が検討できないかといった概要。会社分割実行と贈与のタイミングや、中小企業者該当に対応する減資や資本準備金等の取扱い。また、不動産管理会社を設立する際の資産保有型会社該当等を外す対応策等検討されました。今までの納税猶予と違って、特例は親族等の利害関係人が多数に及ぶ可能性が高く、確認作業のハードルが格段に上がることへの懸念、また親族外承継まで贈与可能となる場合に相続時の対応をどう配慮するかなどが提起されました。更に民事信託における受益者連続型の遺留分取扱いの理論的裏付けの論考が、研修されました。第2講座は19日(水)事業譲渡による事業承継スキーム事例が予定されています。