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ソコが知りたい(33)『立ち退き料の経理処理について』


一般社団法人 日本中小企業経営支援専門家協会(JPBM)では、会員専門家どうしの相互支援体制を構築し、質の高い専門家実務の提供を目指しています。ここでは、会員の疑問に高度な知見を持つ専門家が答えるFAX相談より1例をご紹介いたします。類似の事例に直面したとき、又は予防策としてご参考にしてください。

相談

『立ち退き料の経理処理について』

不動産賃貸業を営む法人A社(決算月5月)において、この度、所有する貸店舗を解体し、月極駐車場とする土地の用途変更を計画し、現存の貸店舗を賃貸中の法人B社(賃貸料月額56万円)と交渉の結果、立退料として900万円を支払い、半年後に退去することで合意しました。
なお、貸店舗が建つ土地は、A社の代表取締役の個人所有であり、借地料は近隣相場と大差なく適正な賃料が支払われています。

【質問】
当該立ち退き料900万円は、一括損金処理が可能でしょうか。
あるいは、税務上の繰延資産に該当し、「資産を賃借し又は使用するために支出する権利金、立退料等、電子計算機その他の機器の賃借に伴って支出するその他の費用」の「資産を使用するために支出する立退料」として、繰延資産として処理することになるのでしょうか。

 

回答

1 立退料の性格
法人がその所有する建物の居住者を立ち退かせるために立退料を支払った場合
(1)法人が土地、建物の取得に際し、その土地、建物の賃借者に支払う立退料は、その土地、建物の取得価額に算入されます。
また、建物を取り壊して更地にする目的のときは、立退料は土地の価額に算入される取扱いになっています(法基通7-3-5、7-3-6)。
(2)法人が従来から賃貸用として所有していた建物の居住者を立退かせるために支出した立退料は事業経費となり、支出した事業年度の損金の額に算入されます。

2 繰延資産
法人税法では、法人が支出する費用のうち、支出の効果の及ぶ期間を基礎として計算した償却費を損金に計上していくこととされているます。
そのうち、法人が資産を賃借し又は使用するために支出する費用も繰延資産の範囲とされています。(法令14六ロ)。

3 A社が支払った立退料
B社に支払った立退料は、賃借人を立退かせることを目的として支出される費用で、その支出が賃貸業を営むA社にその後の支出の効果が生じるとは認められませんので、繰延資産には該当しません。
A社は立退料を支払うことにより、建物を賃貸前の状況に戻したことになり、上記1の(2)に該当すると認められます。

4 借地権の存在
A社は代表取締役の土地に法人が建物を所有していることから、借地権が存在しています。
将来、駐車場として利用する場合も、借地権は設定されている(法基通13-1-1)ことになるので念の為申し添えます。

※内容はあくまで限定された情報に対する参考見解となります。税務、会計、法務およびその他の専門的なアドバイスを行うものではありません。具体的なアドバイスが必要な場合は、個別に専門家へご相談ください。

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