一般社団法人 日本中小企業経営支援専門家協会(JPBM)では、会員専門家どうしの相互支援体制を構築し、質の高い専門家実務の提供を目指しています。ここでは、会員の疑問に高度な知見を持つ専門家が答える事例相談より1例をご紹介いたします。類似の事例に直面したとき、又は予防策としてご参考にしてください。
相談
『クラウドサービス開発に関わる費用の全額損金経理について』
当サービスの開発に関わる費用を、「研究開発費」として全額損金経理を行うことは可能でしょうか。
回答
1. 相談に係る経費に関しては、期間費用として経費計上することが妥当と思います。
ただ、試験研究開発費の範囲のうち「外注費」に関しては、「原材料費及び人件費に相当する部分並びにその試験研究を行うために要する経費に相当する部分」とされていますので、その内容の確認が必要と思われます。
2.「研究開発費等に係る会計基準」によれば、その研究開発活動によって、「外部に販売可能なもの又は自社で固定資産等として利用可能なものができる可能性は高い」としても、「貸借対照表に資産として計上することはせず、研究開発費はすべて発生時に費用処理する」。原則として、「一般管理費として処理する⇒発生年度の期間費用とする」とされています。従って、相談の会社の処理が会計基準に合致しています。財務諸表の表記もお考えの通りでよいと思います。
3. 資産価値のあるものができた場合は、次のように処理することになろうとしています。
資産として計上するが、計上する価額は、実際に集計された金額ではなく、売却可能価額などにより見積もった価額による。
仕訳 (借方)棚卸資産 (貸方)雑益(営業外収益又は特別利益)
(借方)固定資産 (貸方)雑益(営業外収益又は特別利益)
4.会計基準では、新製品の試作品の設計・製作のための費用は,、発生年度に研究開発費として費用処理することになっています(会計基準3、同注2)。
(他の方の引用文書です。基準は沢山あって確認できていません)
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