去る9月19日(水)中央大学駿河台記念館330号にて、「事業承継支援スキルを高める事務所の専門力養成研修《全10講座》」の第2講座「事例でみる事業譲渡による事業承継スキーム」が開催されました。講師は会員で奧野総合法律事務所・弁護士の清水健介氏。実際の事例として、東京下町の中小企業A社は、アルミ缶製造とダンボール製造の2事業を営み、アルミ缶事業をメインに常務取締役を後継者として決め、シナジーが薄い段ボール事業は切り離すことを検討。顧問税理士が、経営陣の意向を受け、会社分割、事業譲渡、資産譲渡等の比較検討を提供。最終的に事業譲渡を顧問税理士と弁護士が主導して進めた事例が発表されました。そのプロセスにおいて、法務・税務チェックや役員会決議等の手続き、書類作成、評価額の決定等詳細な経過報告が発表されました。また、私的整理・民事再生フェーズでの事業譲渡事例も発表され、広範囲な事例による事業譲渡が解説されました。実務のポイントは、法務・税務面の専門家連携が欠かせないということ。参加者からは「論理的な整理と事例による実務的アクションがバランスよく理解できた」と高評価を得ました。第3講座は「特例事業承継の実務対応と重要ポイント」です。